本田直之さんの「LESS IS MORE」という本を読みました。ちなみに、読むのは二回目で、備忘録として気になったところをまとめておきます。
なぜ日本人の幸福度は低いのか?
豊かなはずの日本人
2020年の世界幸福度ランキングによると日本は62位。G7諸国では、カナダ11位、イギリス13位、ドイツ17位、アメリカ18位、フランス24位、イタリア30位と、圧倒的に日本は幸福度が低いです。
ランキング上位国は北欧の国々(1位フィンランド、2位デンマーク、3位スイス)が占めています。北欧の国々は税金・社会保障の国民負担率が6~7割と高いのにもかかわらず、幸福度が高い。それに対して、日本は国民負担率は4割程度。北欧の国々よりも使えるお金は多く、モノも豊富にある。それなにのなぜ幸せを感じられないのか?
人生評価において楽しいか、辛いかという主観質問への回答。

モノから幸福度を感じられる時代は終わった
日本人は未だに物質至上主義。マイホームや車などのいいモノや、高い年収(給料)を手に入れるために、ストレスフルな仕事を続けている。
- 長い通勤時間(満員電車や朝の渋滞ラッシュ)
- 夜勤などの変則勤務(寿命が短くなる)
- 長時間労働(毎日2時間残業、休日出勤)
- メンタルを削る仕事(仕事量が多い、重労働、責任が重い)
- ストレスフルな人間関係
要らないモノを次々に買ってしまう。自分の家や持ち物を人と比べて劣等感を抱いてしまう。すぐに新しいモノが欲しくなる。
豊かな生活を維持するために長時間労働が当たり前になり、給与水準は下がっていないのに借金や自己破産が増える・・・

ちなみに、日本以外の国に、「過労死」に相応する言葉はなく、英語圏でも「karoshi(過労死)」という言葉通じるのは有名な話です。
北欧の人に「何か欲しいモノはありますか?」
彼らの回答は、「家族の健康」、「子どもの安定した暮らし」、「仕事の前進」など、欲しいモノを聞いているのに、答えにモノが出てこない。
大きな家が欲しいとか、いい車が欲しいとか、そういうことのために仕事をしているわけではないよ
トーマス・フロストさん/デンマーク/ウェブデザイン勤務
モノはないですね。欲しがり始めると何でもかんでも欲しくなってしまう。
アルト・トゥルネンさん/フィンランド/ノキア勤務
幸福度の高い国々の人達は、物質的なものよりも、精神的、経験的なものに幸福度を感じてることがわかる。
「精神的な幸せ」を得る10の条件
筆者が北欧でインタビューをし、「精神的な幸せ」を得るためには、ある共通のパターンがあることがわかった。
- 仕事を楽しんでいるか?(成長を感じられる、挑戦できる、満足している)
- いい友人、仲間、家族がいるか?
- 経済的に安定しているか?
- 精神的、肉体的に健康であるか?
- 刺激のある趣味をもっているか?(旅行、自転車、マラソン、サーフィンとか)
- 時間で自分をコントロールできると感じているか?(自己管理能力はありますか?)
- 住む場所に満足しているか?
- いい考え方のクセを持っている?(ネガティブよりもポジティブ思考)
- 将来の見通しが立っているか?
- 目標に向かっている感覚はあるか?
その他メモ
REDUCE(モノを減らす)⇒ RESET(リセット)⇒ REBUILD(再構築)
モノを減らすと、気持ちがすっきりする。動きやすい。新しいことに挑戦しやすい。古い価値観や固定概念をリセットしやすくなる。だから、新しい価値観やライフスタイル、幸せを追い求めて、再構築できる。
昇給よりも成長
お金よりも精神的な充実度の方が大切。今の時代、一生懸命に働いても、給料は減っていく可能性だってある。給料を上げることだけが仕事の目的や喜びではない。仕事を通じて、成長しているか?達成感を感じているか?もっと挑戦的な仕事をしてみたくないか?
短期の幸せよりも長期継続の小さな幸せ
短期の幸せ・・・最新の家電を買った、ボーナスが支給された、給料が上がった
長期継続・・・仕事で成長できた、残業が少ない会社に転職した、家族が健康だ、フルマラソンに出場できるようになった
