最近、Twitterなどで高配当株投資に関する情報が多く、少し気になったのでこちらの本を読んでみました。
本気でFIREをめざす人のための資産形成入門 30歳でセミリタイアした私の高配当・増配株投資法
備忘録的に印象的だった点をまとめておきます。
まとめ(印象的だったこと)
高配当株投資の内容よりも、超エリート(北京大学留学、慶応大学卒、三菱系大手企業)の著者がどうしてFIRE(セミリタイア)を目指すのか?そういった経緯の話が面白かったです。
筆者がFIREを目指すきっかけ
- 中国留学を経て、国が変わると日本の常識が正しいというわけではないと実感した。
- 社会人になり、型にはまった言動が評価される会社への息苦しさを感じた。→ 会社が豚舎に見えるようになった。
- サラリーマンの仮面をかぶっていれば、自由な時間と引き換えに、給与が毎月1回、豚舎を経由して振り込まれる。しかし、若年期における有限の時間は二度と戻ってこない。
- 人は皆、有限の時間を生きている。社会で一般的とされる社会通念にとらわれず、1度きりの人生、自分が思うままに自由に生きよう。
海外の友人からの質問
僕がこの本を読んで一番ハッとしたのは、著者が海外の友人からされた質問です。
ブラジルの友人からの質問
日本人は長い時間働くが、そんなに仕事が好きなの?なぜそんなに働くの?
私たちの国には、働きたくなければ最低限しか働かない人もたくさんいるよ。
スペインの友人からの質問
人生は楽しむためにあるのだから、楽しまなきゃ。
日本は我慢が美徳と聞いたけど、それはなぜ?
皆さんなら、何と答えますか?
別に仕事が好きだから長時間労働しているわけではありません。中にはそういう人もいるかもしれませんが、そういう雰囲気や環境なんですよね、日本という国は。同調圧力というか、義務感というか。しかし、環境(国)が変われば、それが当たり前ということではないと気付かされます。
筆者は倹約家
節約や倹約という言葉は使わない
著者はかなりの倹約家です。しかし、節約や倹約という言葉は使わないそうです。それらの言葉は、「ケチ臭い」、「我慢」、「せこい」など、ネガティブなイメージが強いからです。その代わりに、自分の目標や夢に照らし合わせて、金銭に関わる経済行動を適切に取捨選択するという意味で、「支出の最適化」と言っているそうです。
これは僕も共感しました。節約や倹約って、マイナスなイメージが強く、人前で堂々とできません。特に異性の前ではかなり印象が悪いみたいですね。僕も自分の価値観に沿って無駄を省く、「支出の最適化」というワードを使っていきたいと思いました。
階段は資源
支出の最適化15選が紹介されているのですが、その中の「階段は資源」という考え方がとても面白かったです。
身体を鍛えるには、有料のジムに通うことが必須ではなく、階段などの日常的なものを利用できるということです。この考え方はとても面白いです。僕もランニングするときに、誰も利用してない古びた横断歩道橋をダッシュで駆け上がることがあります。自分だけのトレーニング設備だと思って、利用することにします。
インデックファンドで十分
配当金は利益確定しているみたいなもん
著者は十分理解しているのですが、配当金というのは資本の切り崩しで、何もないところからお金が沸きあがるのではありません。配当金が出る度に、少しずつ利益確定しているようなものです。多くの人はここを理解していないと思います。
なので、配当金を再投資して、より多くの配当金を得ようと考える人がいますが、配当金を受け取る度に約20%の税金が課せられるため、効率が悪くなります。配当金が出ないインデックファンドのように、税金の繰延効果(課税の先送り)がありません。なので、長期的に大きな資産を作りたいと考えるのであれば、インデックファンドの方が優れています。
その人の性格に合った投資を
インデックス投資アドバイザーのカン・チュンドさんはこうおっしゃってます。
「分配金」が定期的に出ることで、長期の運用のインセンティブになるという人はETFのほうが合っているかもしれません。※インセンティブ・・・モチベーションを維持・増幅させる外的刺激
逆に分配金が出ることで課税されるくらいなら、「分配金なし」で愚直に再投資に徹してほしいという人はインデックスファンドのほうがマッチしているでしょう。
インデックファンドのように出口戦略(利益確定)を考える必要がないので、そういう意味ではセミリタイアに向いた投資とも言えます。これは投資をする人の性格や価値観、お金の使い方によって良し悪しが変わるので、どちらが優れているという話ではないですね。
まとめ
著者は、高配当金投資のデメリットを理解した上で、「理論」と「実践」は分けて考えようと述べています(P176~P180)
効率的な運用に拘っても、それが長期的に続かなければ意味がありません。効率にとことん拘るよりも、自分にとって心地がよい、やっていて楽しいと感じる投資の方が継続できるはずです。
メリットばかり話す人はあまり信用できませんが、この本の著者にはとても好感を持てました。この本はインデックファンド派の僕からもオススメします。




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